ドコモが目指すモバイル通信の未来

ATTTでのNTTドコモ取締役常務執行役員研究開発センター所長の小森光修氏の記事。

2つのアプローチで「すべての車に通信を」――ドコモ小森氏 - ITmedia Mobile

 「最終的にはすべての車に通信機能を搭載したい」と語る小森氏は、同社の戦略を2つのアプローチに分けて説明した。1つは車載モジュール搭載車の拡大。同社は2009年4月にFOMA対応の車載モジュール「FOMAテレマティクスモジュール(TM01-SA)」を発売しており、日産自動車が2010年 12月に販売する電気自動車「リーフ」に採用される予定だ。今後も自動車メーカーに働きかけ、高級車からミドルクラスの乗用車へと展開していきたいという。

 もう1つのアプローチが、通信対応のPND(簡易型カーナビ)やスマートフォンを使った車向け通信サービスの提供だ。車載モジュールとは対照的に、軽自動車など低価格車から利用者拡大を見込んでいるという。

 さらに小森氏は、将来への取り組みとして「スマート・ネットワークプロジェクト」にも触れた。これは、ホームICTや電気自動車で利用する通信規格の標準化を見すえたプロジェクトであり、通信を介して車や家の統合制御システムを構築しようとしている。また、基地局の利用者データを元に人口分布などの統計情報を取る「モバイル空間統計」の取り組みも紹介し、これらのデータを交通計画などにも生かしていきたいとした。