precompetitiveとは

スマートグリッドなどの新しい技術分野のことを調べていると、時々目にする"precompetitive"*1という言葉。"precompetitive research"とか"precompetitive technology"という感じで出てくることが多い。

東京大学大学院の田中秀幸教授の「中間領域がつなぐ研究開発パートナーシップ」(PDF)によれば、研究開発領域を

  1. Competitive
  2. Precompetitive
  3. Noncompetitive

の3つのレベルに分けた上で

企業の競争力を確保するために必要な技術基盤であるが、一社だけではその研究開発を遂行が困難な領域がprecompetitiveな領域である。

と紹介している。

Wiktionaryにも項目が立てられていて、そこには次のように定義されている。

describing the early stages of the development of a commercial product, during which competitors collaborate

以下のリンクにもprecompetitiveについていくつか発言がある。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/gakujutu/gijiroku/004/980601.htm

スマートグリッドのような分野は、さまざまな業種の企業が集まって、ひとつのものを作っていくことになり、いわゆる理想的な状態になるまでには比較的時間がかかるので、まさにprecompetitiveな取り組みと言えるんだろう。

時間を見つけて、そういう取り組みにおける課題や実例などをもう少し色々と調べてみる。

*1:ハイフンがある"pre-competitive"という綴りも見かける